電話の回線を可視化すれば、
それはそれはとんでもないことになっていただろう。
10月9日のチケットを巡る争奪戦は、一瞬にして売り切れという結果に。
わたくしも受付2分前からかけて、
常に「通話中」のメッセージを画面で確認することに。
25分間かけ続けて、繋がった!!と思った時には
すでに売り切れのアナウンスに変わっていた。
たまたま2枚のチケットが手に入ったから一緒にどうですか??
と声をかけてもらえなければ、あの場所にいることはできなかった。
10月9日火曜日、1人の偉大なる選手の引退試合。
試合1時間前には甲子園球場に到着し、
練習から最後の姿をまぶたに焼き付けた。
平日にも関わらず多くの方が17時には球場にいた。
おそらく早退や有給などこの日のために時間を作った人も少なくないのだろう。
金本アニキのスタミナハラミ丼の行列は1時間以上と、
通常では決して見られないものものしさがあった。
すべてが金本知憲という選手のために集まった人のようだ。
金本アニキのヒットに沸き、盗塁に沸き、
残念ながらアウトになったものの2塁からホームへの激走も観客を釘付けにした。
奇しくも、1塁に出塁した時、
僕が「アニキ、走れ~!!」と言った直後の盗塁だったので
異様な高揚を感じることになった。
ここでベタな自慢を書いたことを恥じる。
いつものように7回はジェット風船!!
満員の甲子園球場のジェット風船は、やはりすごい迫力だった。
いつも通りの光景が金本アニキには違って見えていたかもしれない。
タイガースリードで試合が進む。
ということは、9回の裏の攻撃はなくなり、アニキの打席を見るチャンスが少なくなる。
でも、最後は勝ち試合の方が良いし、
もう1回打席を見るためには1度同点にされるのもありか。
妙な思考が頭の中を駆け巡った。
リードしたまま迎えた9回表。
アニキは守備位置に着いた時に、全方向に頭を下げた。
無論、甲子園球場からは大きな拍手が贈られた。
そして、9回2アウト、あと1人コールが起こった最後のボールは導かれるようなレフトフライ。
ウイニングボールを掴んだのは金本アニキだった。
引退セレモニーが始まる。
その時アウェイのベイスターズファンの方が広げた横断幕。
「ありがとう!!アニキ」。
思わず涙が出てしまった。
「長い間、お疲れ様でした。金本選手。」だったら泣かなかっただろう。
球団という枠を超えた「アニキ」だということを再認識。
そして最後までアニキ節で球場のファンを笑わせるスピーチ。
セレモニーの最後には清原番長も登場!!
背番号と同じ6回宙に舞った金本選手。
2008年から甲子園でMCをさせて頂いて、
少し身近に感じた偉大な選手の引退。
本当にお疲れ様でした。
そしてありがとうございました。
でも、もしかしたら金本選手以外にも
あの日が最後の日だった選手がいるかも知れない。
来年はどんなチームになっているのか??
期待と不安が入り交じりながら今シーズンは終わりを迎えた。
ほんじゃ!!
コメント