渇き。

久世映画

さて…いよいよ書きますか。

今回は現在公開中の映画、「渇き。」でございます。
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品行方正だった娘・加奈子(小松菜奈)が
部屋に何もかもを残したまま姿を消したと元妻から聞かされ、
その行方を追い掛けることにした元刑事で父親の藤島昭和(役所広司)。
自身の性格や言動で家族をバラバラにした彼は、
そうした過去には目もくれずに自分が思い描く家族像を取り戻そうと
躍起になって娘の足取りを調べていく。
交友関係や行動を丹念にたどるに従って浮き上がる、
加奈子の知られざる素顔に驚きを覚える藤島。
やがて、ある手掛かりをつかむが、
それと同時に思わぬ事件に直面することになる。

愛する娘は、バケモノでした。
あなたの理性をぶっ飛ばす劇薬エンタテイメント!!
この二つのキャッチフレーズにはなんの偽りもないでしょう。
また今後紹介する、ジゴロ イン ニューヨークとの
ダブルヘッダーで観た試写会でした。
まず、率直に体力を相当消耗する映画でした。
登場人物の全員が人間のクズといって良いと思います。
頭の中での整理、合点を探すたびに多少の頭痛があるような。
ただ先に言ったようにキャッチフレーズには嘘偽りない作品になっています。
この作品をこのキャストで…。と思うのが本音です。
そして、この作品はムスメを演じる小松菜奈さんに集約されます。
このキャスティングがカチッとはまっているのが、
渇き。の怖いところなのかなと。
小松菜奈さん演じる娘に、少なからず自分の心は動きました。
その劇中には自分は絶対混ざらない存在だと思いますが、
この人が存在するならもしかして…という心の動き。
試写会から2週間以上が経ちましたが、頭にこびりついている作品です。
それが映画の狙いとして善であるなら良い作品かも知れません。
相当数の映画を観て、これまでに出会ったことがない!
を求めている人にはズバリだと思います。
最後は少し具体的に。
パク・チャヌク監督のオールドボーイが好きな人はどうぞ。
中学生くらいで太宰治の人間失格を読んで、
あれは早過ぎた…と思った経験がある方は覚悟を持って。
そしてR15指定ということで、学生1000円キャンペーンをやっていますが、
知り合いでそういう人がいたら全力で止めて下さい。
正直、学生さんが観るべき作品ではないと思います。
先にショーシャンクの空にやセントオブウーマンを勧めて下さい。
ほんじゃ!!

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